歳時記 | 【公式】ホテル風の薫UMI

【若菜摘みと七草粥】

2020/01/06

 

楽しい元旦が過ぎ、徐々に普段の日常にもどりつつあるこの頃、
皆様のお体の調子はいかがでしょうか。
こってりとした美味しいお正月料理で胃が少々疲れたな、と思われる方には、
7日にいただく“七草粥”は、まさにおあつらえ向きではないでしょうか。
七草は春に芽吹いた若菜を摘んで、羹(あつもの・熱く煮た吸い物)を作り、
いただくことで一年の無病息災を願う、という意味がございます。
若菜摘みは、日本では親しみを持って古くから伝えられた大切な行事でございます。
奈良時代末期頃に編纂されたとされる、日本最古の和歌集『万葉集』には、
この若菜摘みを詠んだ歌がいくつも残されております。

 君がため 春の野に出でて 若菜摘む 我が衣手に 雪は降りつつ   光孝天皇
 明日よりは 若菜摘まぬと 標めし野に 昨日も今日も 雪は降りつつ   山部赤人
まだ雪が降りしきる寒い野原に一早い春の訪れを感じて、
腰をかがめて若菜を摘む歌人の姿が、目に浮かぶようでございますね。
伊東の周辺では、都会では久しく見られなくなった、
若菜摘みができる山野が幾箇所も残されております。
例えば、車で1時間程先にございます細野高原は
若菜摘みスポットとしてとても人気がございます。
伊東へお越しの際にはどうぞ足を伸ばしてみてくださいませ。
風の薫では、17日の朝に、ご宿泊のお客様へ七草粥をご用意いたします。
また、10時から1時間ほどの間、ロビーにておしるこも振る舞う予定でございます。
どうぞ風の薫で、新年の春を心ゆくまでお楽しみくださいませ。
皆様のお帰りを、心よりお待ち申し上げております。